解体は、開発の第一走者
——「壊すことで、未来をつくる」アトツギ経営者の覚悟
「解体は、開発の第一走者だと思っています。」
そう語る 株式会社オクダ 代表取締役 奥田 真規 の言葉には、静かな確信があった。
解体とは、建物を壊す仕事ではない。
次に生まれる価値のために、最初に立つ仕事。街づくりのスタートラインを担う役割だと、奥田は捉えている。

医療の道から、家業へ
昭和63年生まれ、36歳。
株式会社オクダは、祖父が個人事業として立ち上げ、父が法人化した解体会社だ。創業から34期を迎える。
幼少期、祖父は54歳で他界。父も関節リウマチを患っていた。
その経験から「医療で家族の役に立ちたい」と考え、近畿大学薬学部へ進学する。
卒業後はアステラス製薬に入社。東京勤務となり、東京大学附属病院を担当。営業成績でも評価され、順調なキャリアを歩んでいた。
転機は、父の死だった。
「会社を存続させることが、自分の使命なのではないか。」
そう腹を決め、東京での出世ルートを捨て、奈良に戻る決断をする。

現場に立って、知った“誇り”
代表就任時、現場・顧客・社員のすべてを把握できていたわけではない。
製薬会社時代とのギャップに戸惑いながら、現場に立ち続けた。
泥にまみれ、危険と隣り合わせの解体現場。
だがそこで、奥田は気づく。
「人が汗をかき、命を預け合いながら、一つの仕事をやり切る。
この“泥臭さ”の中にこそ、本物の誇りがある。」
解体は壊す仕事ではない。
次の時代をつくるための、準備を担う仕事だと確信した瞬間だった。

「オクダでよかった」と言われる会社へ
奥田が掲げる企業理念は、シンプルだ。
「オクダでよかった」
それは、お客様に対してだけでなく、社員や職人にも向けた言葉でもある。
解体の現場はチームワークがすべて。
安全・信頼・誇り——この3つが揃ってこそ、いい現場になる。
大手企業での経験を活かし、評価制度や人事体制の整備にも着手。
「仕組みが整えば、建設業界の働き方はもっと良くできる。」
奥田はそう信じ、改革を進めている。
未来へ、静かにアクセルを踏む
5年後には、グループ2社合計で売上40億〜50億円を目指す。
若手採用にも力を入れ、新卒を毎年受け入れ、20〜30代の比率を高めていく方針だ。
生まれ育った奈良への想いも強い。
地元のお祭りや奈良クラブへのスポンサー活動も続けている。
「大げさな地方創生を語るつもりはありません。
ただ、僕らが関わる街を、少しでも良くしたい。」

アトツギとして、伝えたいこと
「アトツギに必要なのは、攻める覚悟と同時に、守る覚悟。」
ついてきてくれる人たちの未来を守る責任。
それが経営だと、奥田は語る。
まだ完成形ではない。
変えている途中だ。
それでも、最後に残る言葉は明確だ。
「壊すことで、未来をつくる。
“オクダでよかった”と、誰もが言える会社にしていきます。」

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